右の2組の絵は、それぞれの左右は同一の山車人形のものである。しかし、どちらも、一見、別の人形に見えるほどである。
左側の絵はどちらも山車の先端から約5mの地上から見上げたもの、右側の絵は約20m離れたところから撮ったものでほぼ真正面に近い角度から見たものである。
5mの絵はどちらもほぼ見る人に視線が合っているが、20mのものは目がつり上がり、視線は合わず、関羽雲長などは目を閉じているかのようである。
5mであれば裸眼でも表情がよくわかるが、20mともなるとカメラの望遠でこそ表情がわかるが、よほど視力のいい人でないと裸眼ではよく見えないことから、5m近辺で人形を見上げてみるように作られていることがわかる。
この2体は、原 舟月が作ったものであるが、仲 秀英なども同じで、どれも正面から見ると目が極端に吊り上がっているが、山車に載せ見上げたときに本来の表情となるように作った作者の苦心の跡がうかがえる。
人形はどうしても望遠レンズの力を借りて正面から撮るが、この頃の作者の意図からすれば見上げて撮るのがよいことがわかる。
しかし、近頃の人形は、メガネのお陰で近眼の人でも遠くまで見ることができるため、必ずしもこの考え方にこだわって作られてはいないようである。 |
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とちぎ秋まつりの天照大神の山車人形。
左絵のように約5mから見上げると後光もぴたり顔の中心にくる。 |
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とちぎ秋まつりの関羽雲長の山車人形。
左絵の下に一部が見える大きな木札を、原 舟月は多分ここには置かなかったと思われる。 |