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2007年3月28日の天皇・皇后両陛下とスウェーデン国王夫妻のご鑑賞に備えた川越まつり・羅陵王の山車の組立を見ることができた。組立は、川越まつり会館裏の山車倉の脇で町内の人など約30人で行われた。
9時過ぎに現地へ着いた頃には組立は始まっており、台輪に車輪が組まれ、せいご台部分の組立が始まっていた。びっくりしたことは、山車は一部を除いてほとんどが単品の部品をほぞ差(ほぞさし)と込み栓・鼻栓などで組み立てていくことである。
各部材は長年の抜き差しなどでほぞ部を補修したり、新しく更新したものなどがあるが、文久2年(1862)の製作以来150年近く使われ続いていると思われるような部材がほとんどであった。
外観がほぼ完成し、人形の組立・着付けが終わったのは、昼休みを挟んで午後3時頃であった。幕を張ったり、調整などにまだまだ時間がかかりそうであったが、帰路についた。
朝から長時間にわたり、うろちょろと組立の邪魔をし、町内の方々にご迷惑をおかけしたことをサイト上ではありますがお詫びすると同時に、貴重な組立風景を見せていただけたことを感謝いたします。
また、この組立の計画を教えて頂いたみち藤様に御礼申し上げます。 |
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| もちろん組立は、下から上へ組んでいく。車輪を付けただけの台輪は以外と小さく見える。 |
台輪のように太い部材は、中央付近に見られるように白い紐などで何重にも縛る。せいご台の柱も一本一本立て、その外側に塗りの柱を立て壁を張る。
下端中央の横材の黒く脂が滲んだ穴には、廻り舞台を回転させるための心棒になる径70〜80mm、長さ約1.5mの鉄棒が立つ。 |
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| 各部材は文久2年(1862)の製作以来150年近く使われ続いていると思われるものがほとんどで、長年の抜き差しなどによるほぞ部の摩耗などを補修したものも多かった。 |
部材の接合は、ほぞ差で組んだ後、込み栓・鼻栓などで止める。栓は太いもの・細いものなどいろいろ用意され締まり具合で使い分ける。 |
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| 部品はほとんどが単品で保管されている。左絵の上部の円形の部材は、廻り舞台用の旋回台で、右絵のように多くの鉄のコロが円周上に配置されている。 |
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上下の廻り舞台を載せると大きな山車が現れる。
山車後部の枠(鉾)は、4重になっている。一番内側が人形を載せて上下する枠(人形枠)。その外側は、上部廻り舞台に固定し人形枠や四方幕枠を上下するための基礎になる枠(固定枠)。その外側は、四方幕を付けて上下する枠(四方幕枠)。
人形枠と四方幕枠は、それぞれ別のウインチ(枠の下部に見えるオレンジ色の部品)で上下させる。 |
左の3重の枠を組んだ後、囃子座の柱を組み、欄間や左右に分割された唐破風屋根を組む。
下段高欄や蹴込みの彫刻などを組み付けた後、四方幕枠の外側に、下幕と中段高欄を取り付ける枠が上部廻り舞台に固定して組まれる。四方幕枠と下幕枠の間には、人がなんとか入る隙間がある。ここまでで昼の昼食時間を挟んで、午後3時頃までかかった。
ここまで見て帰路についた。 |
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仲 秀英作の羅陵王の山車人形は、20人ほどの全員白手袋の30〜70才の女性により組まれる。実際手を出すのは5〜6人であるが、手は出さないが経験豊かな年輩者の適切な口添えで作業が進む。
胴体は、竹籤で組まれ和紙を張った張りぼてで首・両手・両足を取り付ける角棒が出て、左手は肩で上下に動くようになっている。繊細な顔つきとは対照的に、メタボリック・シンドロームにひっかかりそうなほど肉付きがよく、胴回りは100cm以上はあるだろうか。
四肢は、角棒に嵌め込んだ後、込み栓で止める。緩い栓は、ティッシュを巻き付け、祭りの最中に抜けないように確実に固定する。
下着を着せた後、首を載せ、衣装が次々と着せられていく。あれだけ太い胴回りにもかかわらず、腹と腰には厚い座布団を帯で固定し、袴・直垂などの着付けが終わる。
正面から見た顔は、古い人形に共通して見られる吊り目のキツネ顔である(中段左絵)が、足元50〜100cmから見上げた下段の絵はどちらかというと丸顔の穏和で端正な顔立ちに変身する。しかし、当然のことながら、見上げてみた顔は、鼻の穴が見えるなどあくまでも見上げたときの顔として作っている。
名人形師の苦労がうかがえる。
この人形(1862年作)の顔立ちは、製作年で10年以上の差があるが、佐倉の秋まつりの日本武尊(中段右絵、1850年作)と同じように憂いを含んだちょっと寂しげな雰囲気を持つ。
参考:NHK・TVによれば、レオナルドダビンチ(Leonardo da Vinci)の「受胎告知」も、正面から見るとマリアの右手が長いなど不自然なところがあるが、右下から見ると自然に見えるように描いているという。
(4月1日新日曜美術館) |
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| ほぼ正面から見た吊り目の顔。 |
憂いを含んだ似た雰囲気の佐倉の秋まつりの日本武尊の人形。 |
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人形の足元約1mから見上げた顔。ほぼ目線が合っている。
必ずしも目線が合った所で見てくれとは意図していないかもわからないが。 |
足元約50cmから見上げた顔。目線が合わず、もう少し遠くから見ることを目論んでいる。
目の吊り目具合は、この角度の方がいい。 |
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